『計画のない目標は、ただの願い事に過ぎない。』
”A goal without a plan is just a wish.”
どうもこんにちは。たか(@taka_manatabi)です。
この言葉は、世界的ロングセラー『星の王子さま』の著者、サン=テグジュペリの言葉です。
仕事のノルマやテストの点数、部活の大会の結果など、皆さんも何かしらの目標を持っていると思います。
では、その目標に計画性はありますか?
単なる願い事で止まっていませんか?
サン=テグジュペリも言うように、目標には計画性が不可欠なんです。
でも、計画性のある目標を立てるのって実はすごく難しいことなんです。
という事で今回は、「SMARTの法則」という法則を用いて”計画性のある目標の立て方”を紹介します。
SMARTの法則とは?
SMARTの法則は、1981年にジョージ・T・ドラン氏によって提唱された目標設定法で、かつては経営者向けの目標設定法でしたが、個人にも応用できるようになっています。
SMARTの法則を用いた目標設定では、5つの基準に基づいて目標を立てるのですが、その5つの基準を表す英単語の頭文字をとって、「SMART」と呼ばれています。
「SMARTの法則は古い、時代遅れだ」と言う人もいますが、今なお有効な目標設定法の1つです。
SMARTの法則の5つの基準
SMARTの法則が、経営者向けの目標設定法として、ジョージ・T・ドラン氏によって初めて提唱された時の5つの基準は、
- Specific(具体的な)
- Measurable(測定可能な)
- Assignable(割り当て可能な)
- Realistic(現実的な)
- Time-related(期限のある)
の5つです。
ジョージ・T・ドラン氏がSMARTの法則を提唱した後、この法則を自分の企業や各個人に応用する人が増え、5つの基準が少し変わったりしました。
そして、現在広く使われている5つの基準になりました。
その基準がこちら。
- Specific(具体的な)
- Measurable(測定可能な)
- Achievable(実現可能な)
- Relevant(関連性のある)
- Time-bound(期限のある)
この5つの基準をひとつずつ解説していきます。
解説の際に、ある架空のAという会社の「新商品をヒットさせる」という目標を例にあげて解説します。
Specific(具体的な)
1つ目の基準は、Specific(具体的な)、つまり目標が具体的かどうかという事です。
「新商品をヒットさせる」という目標は具体性がありません。
この目標を具体性のあるものにするには、新商品をヒットさせるために、「大々的に広告を出す」、「1年間に100万個の売り上げを出す」というような具体的な数字や行動目標を掲げる事が重要です。
こうすることによって、「新商品をヒットさせる」という漠然とした目標が、具体的かつ明確な目標になります。
Measurable(測定可能な)
2つ目の基準は、Measurable(測定可能な)、つまり目標が達成されるまでの過程において、その達成度が測れるかどうかという事です。
「新商品をヒットさせる」という目標だと、1ヶ月ごとの売上数を出して、目標数の何%達成できたのか、あとどれくらい売る必要があるのか、ということがひと目見ただけでわかるようになります。
この”ひと目見ただけでわかる”というのがとても重要で、自分の現状を視覚化することで、目標達成に向けて今やるべき事がわかりやすくなります。
Achievable(実現可能な)
3つ目の基準は、Achievable(実現可能な)、つまり目標を達成できる可能性があるかどうかという事です。
1つ目の基準で、「新商品をヒットさせる」という目標を「1年間に100万個の売り上げを出す」という具体的な数字を含む目標にしたわけですが、ここ数ヶ月の1ヶ月間の売り上げが1000個程度しかない場合、1年間に100万個の売り上げを出すのはかなり厳しいですよね。
このように現実と目標のギャップが大きければ大きいほど、目標達成へ向けたモチベーションが低下し、途中で諦めてしまいかねないです。
目標達成には高いモチベーションが不可欠です。
高いモチベーションを維持するためにも、目標を立てる時は、その目標が実現可能かどうかをしっかりと考える事が重要です。
Relevant(関連性のある)
4つ目の基準は、Relevant(関連性のある)、つまり目標を達成する事が何に繋がっているのかが明確かどうかという事です。
「1年間に100万個の売り上げを出す」という目標を掲げて必死に営業していくわけですが、思うように営業がうまくいかないとモチベーションが低下していきます。
そうならないために、この商品がヒットしたら「会社の規模を拡大できる」、「ライバルのB社の売り上げを超えられる」など、目標達成の先にあるメリットや利益を明確にしておく必要があります。
個人レベルの場合でも、例えば「今月に10件の新規契約をとる」という目標を達成すると、「ボーナスが入って、買おうと思っていた物が買える」など、自分にとってのメリットを見出す事ができます。
このような目標達成によるメリットや利益を明確化させることも、目標設定の時には重要なことです。
Time-bound(期限のある)
5つ目の基準は、Time-bound(期限のある)、つまり目標を達成するまでの期限を設定しているかどうかです。
期限のない目標を立ててしまうと、先延ばしを重ねてしまい、いつまで経っても目標を達成することはできません。
目標の期限を設定することは、目標に具体性を持たせるという1つ目の基準と重なるところもありますが、少し違う点があります。
それは期限を複数設ける点です。
「1年間に100万個の売り上げを出す」という目標を掲げたのなら、「半年で50万個」、「1ヶ月で10万個」というように、目標を細かく区切って、それと同時に期限も細かく区切って複数の期限を設定する事が重要です。
そうする事で、大きな1つの目標を達成するためのたくさんの小さな目標が生まれ、その小さな目標を達成するための具体的な行動を考えて…、というように長期目標と短期目標が明確になり、現状把握がしやすくなります。
SMARTの法則の注意点
ここまで、SMARTの法則の5つの基準を解説してきましたが、SMARTの法則を用いて目標設定を行う際には注意点もあります。
全ての目標に当てはまるわけではない
SMARTの法則は、全ての目標が5つ全ての基準を満たすわけではありません。
つまり、必ずしも5つ全ての基準を満たす必要はないということです。
そもそも目標はそれを達成するために設定するものなので、達成の過程において不必要な基準があると自分が判断した場合は、その基準を省いて目標設定を行っても何の問題もありません。
SMARTの法則は、あくまで、目標設定のための1つの手段で、これが絶対というわけではありません。
SMARTの法則の派生形を使うのもアリ
始めにも言ったように、SMARTの法則は元々経営者向けに作られたもので、それが変化を重ね、今回紹介した今の形が一般的になったというだけで、初めから完成されたものではないのです。
つまり、5つの基準の中で自分の目標には合わないものがあると感じた時は、派生形の基準を使うのもいいでしょう。
「S」「M」「A」「R」「T」の5つのうち、「A」「R」「T」の3つは他のバリエーションがあります。
それぞれ、どのようなバリエーションがあるのか、簡単に紹介しておきます。
「A」のバリエーション
「A」は、Achievable(実現可能な)の他に次のようなパターンがあります。
- Assignable(割り当て可能な):他の人に割り振れるか
- Attainable(到達可能な):目標に到達できるか
- Agree Upon(合意のある):同意が取れているか
- Action-oriented(行動指向的な):行動を促せるか
「R」のバリエーション
「R」は、Relevant(関連性のある)の他に次のようなパターンがあります。
- Realistic(現実的な):目標が現実的か
- Reasonable(合理的な):目標が合理的か
- Rewarding(価値のある):やりがいのある目標か
「T」のバリエーション
「T」は、Time-bound(期限のある)の他に次のようなパターンがあります。
- Time-line(スケジュールのある):予定が明確な目標か
- Time Sensitive(期限に見合った):期限に見合った目標か
ちなみに、Time Sensitive(期限に見合った)は、スターバックスコーヒーが使っているSMARTの法則の基準のひとつです。
このようにSMARTの法則には様々な基準があるので、自分の目標にはどの基準が適切なのかを考えて柔軟に目標設定を行いましょう。
自分で新たな基準を思いついたら、それを使うのもいいですね。
まとめ:SMARTの法則でスマートな計画を立てよう!
SMARTの法則の5つの基準は、
- Specific(具体的な)
- Measurable(測定可能な)
- Achievable(実現可能な)
- Relevant(関連性のある)
- Time-bound(期限のある)
皆さんも目標設定を行う時はぜひ参考にしてみてください。
きっと明確で具体的な目標になること間違いなしです!
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